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後ろに反ると痛む腰
「後屈障害型腰痛」
このタイプの腰痛では、上体を後ろに反らせて腰を後ろに曲げると
痛みが生じたり、痛みが強まったりします。
腰を動かさずに安静にしていたり、腰を前に曲げた時には、
痛みを感じなかったり痛みが和らいだりします。
後屈型の腰痛は、腰を反らせた時に神経が圧迫されることで生じることが多いです。
原因1.加齢に伴う腰椎の変性
後屈障害型腰痛は高齢者に多くみられます。
これは歳をとるにつれて、 腰椎を構成する骨、椎間板、靭帯などの組織が老化して変形していくためです。
腰椎の内側には神経の通り道である「脊柱管」という空間があります。
この脊柱管の周囲の組織が変形して脊柱管が狭くなると、中を通る神経が
圧迫されて腰の痛みや足のしびれが生じます(脊柱管狭窄症)。
また、変形した骨が周囲の組織を刺激して痛みをもたらすこともあります(変形性腰椎症)。
腰を反らせると、神経とその他の組織の距離が近くなるため痛みが生じやすく、
前かがみになると離れるため痛みが和らぐ傾向があります。
原因2.腰椎の骨折
腰を反らせる動きを長期間にわたり何度も続けていると、
腰椎の骨同士をつないでいる椎間関節という関節にヒビが入り、
ひどい時は骨折して前後に離れてしまうことがあります。
関節の異常によって上下の骨にズレが生じ、
骨の内側をとおる神経が圧迫されて痛みを生じます(腰椎分離症・すべり症)。
こうした疲労性の骨折は激しいスポーツをする少年少女によく見られます。
•「後屈障害型腰痛」がみられる主な腰の障害
:脊柱管狭窄症、腰椎分離症・すべり症、変形性腰椎症、腰椎上部の椎間板ヘルニア
じゃあ対策は?
•腰を前に曲げると痛みが和らぐ
このタイプの腰痛は腰椎の変性によるものが多く、
背中をそらせることで神経が圧迫されて痛みが出る。
患部に負担がかかる姿勢や動作、運動を避けることが改善につながる。
腰を丸める腰痛体操を行うことで症状が和らぐこともあるそうです。